危険な彼女

「ご、ごめんなさいっ!!
遅れちゃいました…


………あれ?
なっちゃん、どうしたの?」




「心配しなくていいわよ。
寝たいらしいから」




「あ、そうなんだ。
なっちゃん、おやすみ」





普通の人から見たらとんでもない光景だっただろう。

桜は倒れている奈津の頭をぐりぐりと踏みつけていた。

下がコンクリとゆうことで
痛みは倍の倍………





「さ、桜さん………
そろそろお足をお上げ下さいませ………」




――じゃないとピンチです………




「………しかたないわね」





意外にも桜はすんなりと足を上げてくれた。


俺はちょっと不思議に思いつつ、
ゆっくりと立ち上がる。





「んで、春のやつまだかよ…」


「とっくに来てるで」




ため息をつく間もなく
背後から春が現れた。

驚きのあまりビクッと跳び上がる





「なっ!!
いつからそこに!!?」




「お前が二人分蹴られることになったときぐらいやな」




――止めに入れよ!!!