危険な彼女

ひとしきり笑ったというのに
春はまだ笑い足りないのか必死に
笑いをこらえていた。




「おい、いつまで笑ってるつもりだよ…」



俺がそう言うと、やっと春は笑うのをやめた。

つっこむのも疲れるものだ。




『ま、おもしろそうやから…行くわ♪』




「………なんかいまさらだけど嫌になってきた」




『気にすんな気にすんな♪
あくまで俺は見学のつもりやから』







そして、俺は時間と場所を告げて
電話を切った。


その後、すぐに食事を済ませ
俺の全財産を持って家を出た。