危険な彼女

「あ、言うの忘れてたな…
桜と春も来るんだよ。
ちなみに桜のフリーパスがあるからタダ」




『そ、そうなんだ………』




――………ん?
心なしかがっかりしているような………

亜紀、桜と春とは一緒に行きづらいのか?




『……………』




う〜ん、まあ…たしかになぁ……

あの二人はサドっ気マックスだもんなぁ………





「亜紀、嫌なら嫌って言えよ?
無理してまで来なくても…『行くッ!!!』」




「そ、そうか………」





何が彼女を熱くさせているのだろうかと考えたが、学年トップ5(もちろん下から)の奈津の頭では無理だった。


唯一思いつくのは亜紀が遊園地好きだということ………






「じゃ、じゃあまたあとで………」




そう言って俺は電話を切ろうとしたが………




『ま、待って!!!』