私はすぐに我に返る。 そして、相手は夫だと分かって安堵する。 誰よりも私を守ってくれる、照哉さん… それと同時に、夫に対して申し訳ない気持ちが湧き上がる。 そして、彼の胸にすがりつくのだった。 「ごめんね、ごめんね」 涙声で謝る私を抱きしめながら、 照哉さんはいつも、 「驚かせて悪かった」 とか 「気にするな」 とか 言ってくれた。 でも、 気にしないなんて、無理。