私の結婚式。 ハネムーン… それは全て、私には夢を見ているようだった。 * * * 結婚を決めた頃、照哉さんのおじいさんである会長は、ずっと市民病院に入院したままだった。 容態は思わしくなかった。 少しずつ確実に弱っているのが、誰の目にも明らかだった。 そのため私たちは結婚式を急いだ。 予定を繰り上げて、式は三月。 「秋の終わり」という心づもりより、半年以上も早かった。