弥生ワールド1★運命の人探してます

私は、妄想街道まっしぐらで、美紀に手を引かれながらドアの前に立たされた


「弥生?ボーッとしないでよ…ホラ、しっかりね」


「う、うん…」


そして、静かにドアを開けた


妄想の世界とは違い、真っ白な小さなスペースにテーブルがあり、受付と書かれた紙が、そのテーブルに貼られている


「こんにちは」


受付の女性がニコっとして私達を見る


テーブルの上に、電話で予約した人達の名前が書かれた用紙が置かれていた


もちろん用紙自体は見られないようにファイルの中にある


「お名前は…」


「あ、杉本弥生と立花美紀です」


「すみません、お1人ずつお願い致します」