「うん。カップ持ってきてくれる?」


まるで恋人同士のような会話


「はい」


私は岩本からカップを受け取り、コーヒーを注いだ


「はい、どうぞ」


「すみません」


私もコーヒーのおかわりをしにキッチンへ向かった


「岩本、今日はありがとね」


私はテーブルに着きながらお礼を言った


「何がっすか?」


「ん?わざわざ送ってくれたし、今もこうして、三十路女の話し相手になってくれて…」


「そんな…」


「いつも1人だけど、誕生日、1人は寂しくて…本当、ありがとう」