〜良介side〜



初めてみた。



中野が泣いてるところ。



そして、それが感動の涙でも、悲しみの涙でもないということは、すぐに分かった。






怒っていた。



俺は…見損なわれたんだ。



1番の親友、中野に。



俺が唯一信用する、中野に。



俺があいつを信用してるように、あいつだって俺のことを信用してくれてたんだ。



…なのに、俺はその関係を壊した。



今まで、互いが信じ合っていたから、喧嘩なんて一度もなかった。



確かに、俺も中野への信用を一度、失ったことがある。



それは、ゆらへのいたずらメールの時のことだ。



でもそのときは、中野はじっくりと話を聞いて、許してくれた。