それからしばらくしたある日、昼休みにケータイをチェックしたら、成哉からメールが届いていた。
用があって新宿に行くから仕事帰りに飲みに行かないか、という誘いだった。
特に用もなかったので了承し、私達は初めて地元以外の場所で飲むことになった――
「新宿で用って、買い物にでも来たの?」
まずは腹ごしらえにと入った居酒屋で聞いてみた。
「いや、仕事。
今日、この近くで模擬試験の試験監督をやってきたんだ」
「ああ、塾のバイト関係?」
「そう。
それがさあ……参った」
「どうしたの?」
レモンサワーを傾けながら聞くと、成哉は苦笑した。
「帰り際に会場になった学校の校舎の陰でさ、見ちゃったんだよ」
「何を?」
季節は夏。
怪談話でも始めるのかと思っていたら……
用があって新宿に行くから仕事帰りに飲みに行かないか、という誘いだった。
特に用もなかったので了承し、私達は初めて地元以外の場所で飲むことになった――
「新宿で用って、買い物にでも来たの?」
まずは腹ごしらえにと入った居酒屋で聞いてみた。
「いや、仕事。
今日、この近くで模擬試験の試験監督をやってきたんだ」
「ああ、塾のバイト関係?」
「そう。
それがさあ……参った」
「どうしたの?」
レモンサワーを傾けながら聞くと、成哉は苦笑した。
「帰り際に会場になった学校の校舎の陰でさ、見ちゃったんだよ」
「何を?」
季節は夏。
怪談話でも始めるのかと思っていたら……


