「千佳ちゃん、悪いけどこの書類コピーしてファイルしておいてくれる?」


「はい、相原課長!」


「ちょっと、その呼び方やめてって……」


私は千佳ちゃんを軽く睨んだ。



年末に倒れた課長は結局年明けにも退院の目処が立たず、休職することになった。


1月から課長の代行をしてきた私はその働きを認められ、4月から正式に総務課長の肩書きを与えられた。


そうしてすでに2か月が過ぎていた。