すぐにキッチンに向かい、買ってきたお惣菜を皿に盛り付け始めた。


「俺も何か手伝おうか？」


リビングから顔を出してくれた成哉に、首を振った。


「ああ、大丈夫。
盛り付けるだけだし。
すぐに持って行くから、先に飲んで待ってて」


そう言って冷蔵庫から買い置きの缶チューハイを取り出したところで、気がついた。


「あ、成哉、今日は車だから、アルコールはだめ？」


すると、成哉は私の手ごと缶を握って言った。


「香菜さんが泊めてくれるなら飲めるんだけど」


え？


私は固まったまま動けなくなった。


成哉は真顔でせまってきた。


「だめ？」


「え？えーと……」


ど、どうしよう。


泊まるって、つまり、そういうこと、だよね？


それはその、だめってわけじゃ、でも、あー、どうしよう……