翌土曜日。


よく晴れた澄んだ青空を仰ぎながら洗濯を済ませ、掃除も終えてコーヒーを入れると、私はテーブルの前に座り込んで物思いにふけった。



6月に再会してから、成哉から由宇さんとのことを聞いてはいたけれど、私は話を聞くばかりでろくにアドバイスらしきことはできていなかった。


今回もしかり。


まあ、二人のこと、もしくは両家のことなんだから、他人の私が口出しすることでもないんだろうけど。


でも……


きっと今頃、敵地に乗り込んで一人奮闘しているであろう成哉を思うと、何もしてやれない自分がもどかしかった。


由宇さんとお母さんはもうきっとそのスーパーの跡取り息子に気持ちが行ってるんだろう。


お父さんはたぶん中立の立場で、由宇さんと成哉の気持ちを優先させてくれると思う。


心配なのは、お祖母さんだ。


前に由宇さんはかなりお祖母さんに左右されるようなことを聞いたけど、今回、お祖母さんの意見はどうなんだろう。


それによっては、回復しつつあるという由宇さんの精神状態もまた悪化しないか心配。



一人で気を揉んでいても仕方ないのはわかっているんだけど、成哉と由宇さんの家族に思いを馳せずにはいられなかった。