――――
――――――
8月半ばのその日、私が「マーヤ」に着いたのは8時過ぎだった。
金曜の夜とあって、普段よりお客が多かったように思う。
摩耶さんもテーブル席と厨房をひっきりなしに行き来していてあまりお喋りできなかった。
私はピザとワインで食事を済ませ、10時前には会計を済ませた。
「今日はあまり相手できなくてごめんね」
支払いの時にすまなそうに言う摩耶さんに笑顔で手を振って私は店を出た。
ま、こんな日もあるよね。
地下にある「マーヤ」から地上い向かって階段を上っていくと、下りてくる人がいた。
避けようと端に寄ると、上から声をかけられた。
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8月半ばのその日、私が「マーヤ」に着いたのは8時過ぎだった。
金曜の夜とあって、普段よりお客が多かったように思う。
摩耶さんもテーブル席と厨房をひっきりなしに行き来していてあまりお喋りできなかった。
私はピザとワインで食事を済ませ、10時前には会計を済ませた。
「今日はあまり相手できなくてごめんね」
支払いの時にすまなそうに言う摩耶さんに笑顔で手を振って私は店を出た。
ま、こんな日もあるよね。
地下にある「マーヤ」から地上い向かって階段を上っていくと、下りてくる人がいた。
避けようと端に寄ると、上から声をかけられた。


