そして、12日。


定時丁度に仕事を終えてやってきたイタリアンレストラン。


モノトーンで統一されたおしゃれな内装の流行りのレストランは週日なのに満席だった。


千佳ちゃんが予約してくれていたおかげで私達は無事テーブルに案内されたけど、予約なしで来たお客さんは入り口で待たされていた。


「すごい盛況なのね」


その人気に驚いて千佳ちゃんに言うと、千佳ちゃんは胸を張った。


「ね、予約しておいて正解だったでしょ。
ぬかりはありませんよ!」



私達はそれぞれコースを頼むと、ワインで乾杯した。


「香菜さん、おめでとうございます!」


「ありがとう!」