ああ、この感じ……


昔と同じだ。


成哉が隣にいて、お酒とおいしいつまみがあって。


かつて成哉と一緒に過ごしたいくつもの夜が思い出された。


居心地がいい……



ほんの1時間前には、成哉に誤解されたかもなんて焦ってたのに、今はもうそんなこと何もなかったみたいにくつろいでいる。


あれもこれも、いろいろ話そうと思っていたんだけど。


なんだか、もういいや。


成哉が不機嫌じゃないか心配だったけど、どうやら大丈夫みたいだし。


まあ、それはそれで、ちょっと寂しい気もするんだけど。


ちょっとくらい嫉妬してくれたっていいのに、なんて。


そんな関係じゃないくせに。


でも、今、成哉が隣にいるから、もういい。


今、この穏やかな時間を、大切に過ごしたい。


そう、思った。