「うん、やせたよ。
ちゃんと食べてる?」


「うーん、不規則な仕事だからね。
遅くなると食べないで寝ちゃうこともあるし……」


成哉はまたメニューをめくりながら、さして興味なさそうに答えた。


「そんなことだろうと思った。
ちゃんとご飯もの頼みなね。
あ、煮物もあるよ」


私は横からメニューを指差した。


すると、成哉は顔を上げて聞いてきた。


「香菜さんはもう夕飯済ませたんでしょ?」


「うん、私は枝豆でもつまんで付き合うから気にしないで」


私がそう答えると、成哉は軽く頷いた。


「じゃあ……」


成哉は店員を呼びとめ、料理をいくつか注文した。



先に飲み物が運ばれてきたので、私達はとりあえず乾杯した。


「おつかれ~」