でも、まずは確認しないと。


「あのさ、えーと、あのー、由宇さんはもうこっちに戻ってきてるの?」


『え?いや、まだだけど』


よし、それなら。


「成哉、まだ夕飯食べてないよね?」


『ん?うん』


「ちょっと、そこで待ってて。
すぐに行くから」


『え?』


いぶかしむ成哉に繰り返した。


「私、まださっきのとこの近くにいるの。
すぐに行くからホームで待ってて」


『え、いや、でも……』


戸惑う成哉にもう一度同じ言葉を繰り返して、私は電話を切った。



すぐにボックスの前に戻り、ガラスドア越しに中の千佳ちゃんを手招きした。


外に出てきた千佳ちゃんがドアを閉めるやいなや私は言った。


「あのね、実は成哉から電話が入って……」