深紅の花に姫君《旧版》

扉はゆっくりと開き
そこから光りが
溢れ出ている





「眩しい……」





あたしもゆっくり
足を進める





「お気をつけて…」



セシルは静かに
呟き、スイランの
小さくなる
背中を見つめていた