これが正しいのかどうかはわからない。
だけど、諒くんの隣を手放すのが今の私にできる最善のことだと思う。
だから、ちゃんと言わなくちゃ。


「ばいばい…。」


諒くんの目を見つめてそう言った。
そして、そのまま教室を出た。


廊下に出たところでふと窓の外を見たら、大きな雲がゆっくり流れていていた。


大丈夫。
今はツラくても、あの雲みたいにゆっくり進めばいい。


振り返ってみたら
“よかった”って思える時が来るはずだから。


だから、今はただ自分の選んだ道をまっすぐ歩いていこう。

青い空にそう誓った。