『てゆーか、唯斗兄ちゃんモテるんだ…?』 控えめにそう聞くと、唯斗兄ちゃんは鼻で笑って答えた。 「まぁな。俺様はモテすぎて困るほどだ。この前三人の女子から一斉に告白されたし…」 でもなんでそんなにモテるのに本命とか作らないんだろうか…。 『まぁいいや。じゃ、お兄ちゃん夕飯よろしく!』 あたしはそう言ってリビングを出た。 ――「は?お前が作れよ…」 と唯斗兄ちゃんが言ったのも聞かずに。