その猫はあたしの視線に気づくと立って裏庭の方へ歩いて行った。 まだ時間があるとわかったあたしはその猫を追いかけることにした。 猫の歩くペースはあたしにちょうどいいくらいだった。 1本の通り道をぬけて裏庭に出た。 そのとたん、猫はダッシュでどっかに行ってしまった。 『待って…!』 そう言い追いかけようとして1歩出たところで、あたしは立ち止まった。 どこかから聞こえる話声。 小さすぎて何を話しているのか分からないけど、たしかに死角にいる。