「翔平帰るの?」


…還菜ちゃん怒ってる。


私は声をかけようと思ったが,還菜ちゃんの怒った姿を見たのは初めてで,声をかけられなかった。


「…もう,蜜華に関わらないで。お願いだから!!」



私は,自分の名前が出てきた事で余計声をかけられなくなってしまった。


「俺があの子に関わったってお前には関係ないだろ。」


先輩はそれだけ言うと下駄箱を大きな音を出して閉めて帰ってしまった。