早くどこかに行って欲しい。 その願いは虚しく,先輩はずっと私を見ている。 「おい。」 先輩は無理やり私の手を握って縦に振った。 「じゃ,また昼にな。」 …え? 昼って? 還菜ちゃんの顔を見ると,申し訳なさそうな顔で謝られた。 「どうしても一緒にお昼食べたいらしくて…ごめんね。」