私の執事サマ


私が車から降りると、馨さんがこっちに近寄って来て、私をエスコートしながら一緒にレッドカーペットの上を歩いて行ってくれた。


春樹さんと和樹さんは私達の一歩後ろに下がってついて来ていた。


レッドカーペットの両サイドにいる20人位のメイドさんに近づくと



『『『お帰りなさいませ旦那様、お嬢様。』』』


とキレイに揃った声が聞こえた。


お嬢様って…誰のこと?


『もちろん彩華さんのことですよ。これからはこの呼び方に慣れないといけませんね。』


馨さんが微笑みながら教えてくれた。


えっ!?ちょっと待って!?


…なんで私の考えていることがわかったの!?


さっき春樹さんに声が出てるって言われてから気をつけていたのに!!!