先生に会えたのは
お母さんと話をしてから
1ヶ月過ぎた5月半ばの日曜日
「進路のことで相談にのってくれませんか?」
そうケータイで話したら
「……いいよ」
先生は静かにそう言った。
迎えに行くよ
そんな先生の言葉を断って
駅前のお花屋さんで
結にチューリップの花束を買い
自分の足で
先生のマンションまで来た
マンションの前にたどり着くと
先生の部屋を見上げる
5月の爽やかな風が
街路樹の葉を揺らし
ざわざわ…って音がした。
自分の足で ここまで来た
いっぱい いっぱい考えた
いろんな道を考えた
何度 考えても進みたい道は
たった一つだった。
先生
たった一つだったよ
すぅー……
大きく息を吸ってから
先生の待ってるところへ
一歩踏み出す



