「ファミレスって
どこがいいの?」
ハンドルを握る
先生の手に見とれてたから
「え?」って訊き返す。
先生は少し呆れた声を出して
「どこのお店に
行きたいですか?
お嬢さん。
別にファミレスじゃなくても
好きなところ………
行ってみたいレストランでも
いいんだよ?」
行ってみたいと言われても
頭に浮かんだのは
青いネコ型ロボットの
のぼりが出てるあのファミレス
先生に そう告げると
「了解しました」と返ってきた
窓の外に流れていく
街の景色を見てると
「おばあちゃんの具合は
大丈夫なの?」
私はまた運転席に顔を向け
「大したことないって
おかあ…母が言ってました」
「そうか。ぎっくり腰はクセになるから大事にしなきゃね」
ふーん。クセになるのか
それは嫌だなぁ
「………先生?」
「うん?」
「さっき、どうしたの?」
「さっき?」
「ほら、家の前で
何か思ったでしょう?」
とたんに先生は眉を寄せ
いやぁ~な表情を浮かべ
「きぃ、しつこいぞ。
何でもないって言ってるだろ」
むぅ~
今度は私が
いやぁ~な表情に変わる
隠されれば
なおさら知りたい。



