夏休みに入り
私は暇だけど、先生は当たり前に平日はお仕事。
科学工作展なるものが近いらしく、顧問になった科学部も忙しいみたい
私は美術部に顔を出したり
藤くんと遊んだり、
お昼寝したり
これでいいのか?16の夏
なんて毎日の中
寝苦しくなりそうな熱帯夜
紗智から電話が来た
「絆ぁ~、元気?」
「紗智ぃ~、元気だよ」
冬までは毎日聞いていた
紗智の声
久しぶりに聞いて
妙にテンションが上がる
「柊ちゃんとは仲良くしてる?」
「…………あ」
仲良く。
仲良くしてるかな?
ケンカなんてしないし
いや、そもそも
私と先生が
ケンカなんてする日が
来るのかな?
再会してから先生は
私の前に境界線を引き続ける
まだ、これから先は
入って来ちゃダメだよ
絆は子供だからね。
そんな風に頑なに
境界線を張り巡らす先生と
ケンカなんて
ケンカするほど
距離は近づけない
「うん。仲良くしてる」
明るく答えたけど
開いてしまった
不自然な間
「いまいちなの?柊ちゃんと」
紗智は鋭く聞いてきた



