リビングにいると思ったら
先生はキッチンのダイニングテーブルでノートパソコンとにらめっこしてた
………はぅ~~~~~
生の先生だぁ………
思わず ぽけ~ って見とれると
「なにそれ」
先生は私の買い物袋に視線を向け聞いた
「あ、お昼ごはんの材料」
ガサッ
冷蔵庫の脇にとりあえず置いて
そのまま寝室へ向かう
先生はパソコンから目を離さないまま少し大きめの声で
「わざわざ、悪いな。
きぃが作ってくれるの?」
寝室の結の仏壇から花瓶をとり
キッチンに戻ってから
「うん。
大した物は作れませんが」
枯れかけた白い菊を抜いて
水道を出し、水を取り替える
ピンクやオレンジのガーベラを生けてると
いつの間にか財布を持った先生が背後に立ってて
「いつも悪いね」と
5千円札を出した
《いつも》と言えるほど
会っていませんが?
………なんてね
「そんなにしないよ?」
「いいから、もらってください」
私がいらないと言ったところで
先生は減額したり引っ込めたりしないな
「じゃあ」と言って濡れた手をタオルで拭いてから受け取ると
先生は安心したように笑った



