「わわわわ、溢れるっ!」
焦る私の声がよく反響する浴室
身体を沈めるたび
かさが増して
お湯が溢れそうだ
先に湯船に浸かってた柊は
「仕方ないよ」
「だけど溢れたら、
私がおデブみたいじゃない~」
「騒いでないで早く入ってよ」
確かに私は痩せてないから
仕方ないけど
肩まで浸かりお湯が落ち着くのを見てると
柊が じっと
私を見てることに気がつく
「こ、こっち見ないでっ!」
「やだ」
カァァァァァァァァ
なんかベッドの中より
恥ずかしいなぁ
「……なんか最近」
柊が浴槽の縁に頬杖ついて
「科学部に変なの来るんだよね」
「変なの?」
「うん」
「部外者ってこと?」
「生徒は生徒なんだけど」
「うん」
「陰で科学部は
恋のお悩み相談室って
呼ばれてるらしい」
恋のお悩み相談室?!
私が眉をしかめ
「なにそれ」って訊くと
ねー?って首を傾げてから
「絆のせいだよ」
柊は笑った



