「明日出るはずだった奴がインフルでダウンしちゃって、姉貴ならダンスやってたし、顔も俺に似ていい感じだし…」


「いや、でも」


「何でもしてくれるんじゃなかったの?」

悠志は潤んだ瞳で海璃を見つめる。

「分かったよ一度だけだよ」

負けてしまった弟の瞳に。