【短】君がいたころ

「それで良いのか…?それで美沙が安心して向こうに逝けるとでも思ってるのか…?」


浩二に言われて俺はハッとした…。





「お前がそんなままだと、美沙が安心して向こうに逝けないだろ…?美沙が死んでしまった今、お前に出来ることは何だ?美沙を安心して向こうに逝かせてやることだろ??」





そうだ…。美沙が死んでしまった今、俺に出来ることはそれだけ…。







ごめんな、美沙?俺、もう大丈夫だから…。




「そうだな…。浩二ありがとな…。」


「わかってくれればそれでいいんだよ。」




安心して良いよ…。俺、もう1人でも大丈夫だからさ…。


 







”よかった、これで安心して逝ける…。じゃあね、愁…。バイバイ…”









「バイバイ、美沙…」




なんとなく、美沙がそういってくれた気がした…。