「やっぱり....」


私は、確信した。


「ばあちゃん、どうかしたわけ?」


「話は、後よ。
ななくんを呼ぶから。」


私は、いち早く知らせたかった。


彼がどの道を選ぶかわからないけど。


「あの待ってください。」


「えっ?」


「事情が掴めないんですが....」



「あなた、修の兄よね?」


これは、確信できる。


彼は、吃驚したように目を見開いた。


「そうなはずですが....」


まだ、自信がないみたいね。


「あのね。
修と兄弟とは、別に問題があるのよ。」


「問題....ですか?」


彼は、首を傾げた。


「あっ!
てか、名前なんて言うの?」


私は、大事な事を聞いてないこと思い出した。


「榊 亮です。」


「何歳?」


「20歳です。」


亮くんは、淡々と私の質問に答えた。


「あなた、今までどうやって暮らしてたの?」


「高校卒業までは、施設で.....
その後は、美弥と.....
一緒にきた子と同棲してます。」


「じゃあ、亮くんは何も知らなかったのね?」