…ぎゅーっと手に力がはいるのがわかった

俺じゃないけど…



「…苦しいし…」




めっちゃ顔近いし…

まじでやばいって…




「…おい…咲姫…」




まじでやばいから…起きろや



「…おい」



「…ふぇ?」



「…ねぼけてるわけ?」



ってかどんな夢を見てたのか知りたいんですけど




「…え…ぎゃ…」




すっごい…やばいってーの…

咲姫の手が離れた




「…え?」




なんかこのまま離れるのもなごり惜しかったし

今度は俺が絡ませる




「近くないですか?」



「近くないしょ」





本当はもっと近づきたいくらいですけどねー




「…飯食おう」



今…何時…?

忘れてたけど昨日…いろいろあったのは夢だったのか

もう何時間くらい前の話?

あの幸せだったのは妄想?



「…俺ら…両思いってことでいんですかね?」



本当は少し声が震えたし

自分で言ってて体温急上昇…



「いいです」



そういって咲姫が笑った

…つられて俺も笑ってしまう




「好きだ」




調子にのってそんな言葉も出るわけだから