「たけるー、おはよ♪」
「よっ、愛、天!」


「愛には秘密にしといて。」
天の願いをたけるは聞き入れた。



「たける〜聞いてよ!空がさぁ、」
「何?!俺なんかした?!」
残り少ない天との時間。大切に胸に刻もうと決めたたける。
「え?空がどうしたって?」
寒い冬の朝でも3人でいれば暖かい。あたしは本当にこの2人が好きになっていた。
特に、空は特別な意味で。あたしは今日決心していた。空に自分の気持ちを伝えようと。

授業をサボり屋上へ向かう。
寒いなぁ。凍りそうなくらい冷たい空気。とりあえず小屋の中へと入る。
「さみぃな。」
「そうだね、」
「俺が暖めてやろぉかぁ?」
いつものようにふざける空。
「遠慮しておきます♪」
そしていつものようにあしらう。
だけど、繋がれた手を離そうとはしない。
「空の手冷たぁい。これじゃあたしが暖めてあげてんじゃん!」
「さみぃんだからしょうがねぇだろっ。」
そう言って鼻をすする。
沈黙の中、二人の視線が絡み合う。自然と近づく唇。離れた唇を今度はあたしからまたキスをする。空はかなりビックリしている。
離れた後、空は言う。
「愛からなんて珍しい。どした?」
何も言わないあたしに空はん?と顔を覗かせた。
「す、きかもしれない。」
かもなんかじゃない。でも、恥ずかしくてあんまり正直にはなれなかったんだ。ぽかんと口を開けたままの空。何か言ってくれないとあたし余計に恥ずかしいじゃん!