「おい、春!スピード落としやがれ!」 「えーなにー?聞こえなーい」 ・・・・こんの野郎。 あたしは春の腰に巻き付けている腕におもいっきし力を込めた。 「いででで!ごめん、真琴ちゃん!スピード落とすからっ!」 「分かればよし」 春はさっきよりも遅いスピードで運転してくれた。 しばらくバイクに揺られて肌に触る風が気持ち良くてうとうとしてきた頃。 「真琴ちゃん、着いたよ」 春の声に眠気が吹っ飛び、顔を上げたら・・・・ 「でか・・・」 そこはめっちゃ大きい倉庫の目の前だった。