すると梢が話出した。



「雫…代わりに学校行ってくれてたってお母さんが…。」

「それで?」

「あのっ…ありがと。」

「別に嬉しくねぇよ。」



あたしは睨めつけるように梢を見た。



梢は泣きそうな顔。



でも普通ならあたしが泣きたいぐらいだよ。



「…あたしが家出した理由はね…」

「聞きたくない。」

「…あのねっ…」

「聞きたくないっつってんだろ!!!」

「………っ」



もう嫌だ。



気分が悪い。



「あたしこの家出て行くから。」

「雫!!」



あたしは家を飛び出した。