最高の形で試合を終え、興奮を抑えきれないまま選手たちはロッカーへ向かった。 『やべー勝っちゃったよ!』 『途中ひやひやしたけどなっ』 『越智〜マジでヒーローだな!』 談笑もそこそこに、俺は何気なくケータイを見る。 新着メール:1件 開いてみると、達樹からだった。 『衣緒李が』 本文はそれだけだった。 顔から血の気が引いていくのを、感じた。