いつでも逃げられる

続いて彼は、私の目隠しに手をかける。

…久し振りに見る事になる外の世界。

これを外せば…初めて彼の顔を見る事になる。

正直、その事が嬉しかった。

顔が好みじゃなくても、そんな事は構わない。

外見ではなく、私は彼そのものに心を陥落させられた。

絆にも似た、心の繋がりがある。

だから彼がどんな容姿だろうと平気。