「あ…田中裕輝です…」

「怪我かぁ…災難だったなぁ。オレはまぁこの病院とは長い付き合いやし、なんでもきーてや」

と、ニカッと笑い、手を差し出した。

その握手に応えようとする間もなく

彼は自分で俺の手をとって、力強く握った。