「・・・・それでも、どうしても見たければ、ヒナタさんの部屋で見せてもらえばいいでしょう?」



酷く落ち込む組長を可哀相に思ったのか、執事が言葉を付け足した。



組長は、真木ヒナタを見る。



「だめだよ!俺も、今、借りてるDVD見ないといけないから。」



真木ヒナタが、拒絶する。



「・・・ちなみにヒナタは、何のDVD借りてるんだよ?」



組長が、真木ヒナタに聞いた。



「えっ?ああ、怪獣アニメ物だよ。ポチに聞いたんだけど、かなり面白いらしくて。」



「怪獣アニメ物?そんなジャンルあったか?」



「森に潜む怪獣が、地震を起こしたり、大雨を降らしたりして、その近くに引っ越してきた人達に迷惑をかけるらしいんだ。さらに、バスに化けた猫が人を食べちまうらしいし。楽しそうだろ?」



「・・・どこかで聞いたことあるような内容だな?ヒナタ、その題名は?」



「え、確か・・・となりのト○ロ。」



「・・・ヒナタ・・・お前、ポチに騙されてるぞ。」



組長が、かわいそうな目でヒナタを見る。