「だから、世紀の大一番に挑もうって時にそのジャージはないだろっていうんだよ。」



真木ヒナタの言いたいことを理解できない私を少し苛立った表情で見る真木ヒナタ。



「だったら、どんな格好だったらいいんですか?」



「しょうがねぇ~な。教えてやるか。これだよ、これ!」



真木ヒナタは、持っていた袋から、トトロの形をしたパジャマを取り出す。



「・・・・・・・何ですか、これは?」



「何ですかって、小夜!世紀の大一番に挑むには、このトトロ様の服しかないだろ?」



真面目な顔をして私を見る真木ヒナタ。



「・・・・パジャマで運動できるわけないじゃないですか。」



感情のない表情で真木ヒナタを見る私。



「なんだと!このパジャマを着ると、素晴らしいジャンプ力と体重、大声、その上、猫バスを呼べるようになるというスグレモノなんだぞ!」



真剣な表情で私を説得する真木ヒナタ。