やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】




「あれ?まだやってたんだ?」



私が、やっとまともな味噌汁を作り終えた厨房にサブが入ってきた。



「何しに来たんですか?・・・・裏切り者のサブさんは。」



ポチが、いやらしい表情でサブを見る。



「何言ってるんですか、ポチさんは!小夜は、そんなこと思ってないよな?」



サブが私を見るが、私は目を合わせなかった。



「何だよ!俺が、小夜を裏切るわけないだろ?」



必死に私に語りかけるサブ。



「小夜姉さん、裏切り者は、いつもこういうんですぜ。耳を貸しちゃいけませんぜ。」



私の耳元で悪魔のささやきをするポチ。



「何だよ、小夜、俺とポチさんどっちを信じるんだよ。」



叫ぶサブ。



そこで我に返る私。