「・・・龍一、思い切ったことしたな・・・」
飛び出していくポチを見ながら、真木ヒナタがつぶやく。
「何がですか?明らかに着た形跡がメイド服に見られたから、破っただけです。私の目の黒いうちは、うちの組から変態犯罪者を出すわけにはいきませんので。」
一同、執事の言葉でポチのメイド姿を想像し、苦悶の表情を浮かべる。
「別に女装が悪いわけではありませんが、意味のない女装を私は認めません。それに・・・・あんな、自分の身につけたものを私の小夜さんに着せようとした罪は、あれくらいでは許されません。」
不愉快そうな表情の執事。
「・・・ところでさ、龍一。さっきから気になってたんだけど。」
「何ですか?ヒナタさん。」
「龍一、さっきから私の小夜さんって単語使ってるけどさ、あれ、違うからな!・・・小夜は、俺の小夜だからな!!」
真木ヒナタが、執事を指差しながら、大胆にも宣言する。


