「残念ながら、冗談ではないようです。」



入ってくるなり、執事が言う。



「・・・?」



みんな意味が分からず、執事に注目する。



そんなみんなの前に執事は、一枚の紙をみせた。






『家出します。探さないで下さい。・・・でも、どうしても探したかったら、探してもいいよ。  大和』






「・・・・本気?」



真木ヒナタが、執事を見た。



「・・・はい。どうやら、組長は、家出したようです。」



執事のあきれた気持ちをのせた言葉が、むなしく部屋に響いた。