「組長は、寝てしまいましたか?」



急に後ろから話しかけられて振り返ると、そこには執事が立っていた。



「い、いつの間にそこにいたんですか?」



私は、驚いて執事を見た。



「いつの間にというか、ここ私の部屋の前ですからね。」



執事は、中庭の前の部屋を指し示しながら答えた。



「そうだったんですか。」



私は、なぜか少し、先ほどの組長とのやり取りを執事に聞かれたと思うと恥ずかしくなって、顔が赤くなる。



「それでは、組長を部屋に運びましょうか。」



執事は、まるで重さを感じさせない様子で組長をお姫様だっこをして抱える。



「重くないんですか?」



私は、驚いてきいた。