やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】




屋敷に到着した時には、もうすでに、夜中の1時になっていた。



私は、帰ってすぐにお風呂に入る。



そのお風呂の帰りに、中庭の廊下に誰か寝転がっているのが、暗闇の中に微かに見えた。



近寄ってみると、中庭の廊下に寝転がっているのは組長だった。



「どうしたんですか?」



私は、寝転がっている組長の横に腰を下ろす。



「ん~、なんだ小夜か・・・別に~・・・なんか、今日、真面目モードだったから、疲れてなぁ~。」



組長は、ゴロゴロと行ったり、来たりしながら、同じ場所を転がっている。



「・・・私の事思って、真面目モードになってくれたんですよね?・・・私は、組長の気持ち、うれしかったですよ。」



私は、ゴロゴロと転がる組長に微笑みかける。



「そうか?そうなの?・・・それじゃ、もしかして俺のお願い聞いてくれちゃったりする?」



組長は、ゴロゴロと転がるのをやめ、転がったままで私を見る。