やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】



「顔を上げなさい。」



「はい。」



執事に言われ、真っすぐ執事を見つめるサブ。



「それでは、私を殴りなさい。」



「えっ?」



執事の言葉に戸惑うサブ。



「早くしなさい。」



ボカ。



執事にせかされて、執事の頬を軽く殴るサブ。



「・・・ふざけてないで、力一杯殴りなさい。」



もの凄い形相でサブを睨みつける執事。



「わかりました。失礼します。」



ボカッ!!



サブに力いっぱい殴られても、微動だにせずにその場に立っている。