やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】




「・・・・・・あの~?」



私は、いつまでも、笑っている3人に声をかける。



「そうだな。こんな野郎、殺してもな。」



大和組長が、私の頭の上に手をおき、髪をクシャクシャにする。



「・・・私としたことが、少し大和の興奮が移ったようですね。」



執事は、私の左の頬を執事の大きな右手で優しくなでる。



「・・・・俺は、忘れない・・・」



真木ヒナタも、執事と同じように、私の頬に軽く手で触れる。



「・・・何をですか?」



私が、真木ヒナタに聞いた。



その瞬間、真木ヒナタは、私の頬を思いっきりつねる。



「イタァァァァァァァァ~イ!何するんですか、真木さん!」



「小夜だって俺の頬つねったじゃないか!」



「真木さん、私のは流れでやったんですよ。真木さんのは、まったく関係ないじゃないですか!」



「俺は、やられた苦痛は、忘れない男だ。」



「全然、カッコよくないですよ!真木さん、いつも組長のマネするから、そんなKYな行動とっちゃうんですよ!」



「大和ってKYなのか?」



「そうですよ!」



思わず言い切る私。



そんな私の肩を軽く叩かれ、私は振り返った。



そこには、悲しそうな表情の大和組長。