「何か勘違いされているようですが、笹山組が華木組と事を構えないのは、今はまだ、私達の殺すべき相手が華木組の誰なのかわかってないからですよ。私達は、無差別に人を殺す国と国との戦争のようなものを起こしたいわけではありませんから。ただ、華木組がそれでも構わないというのでしたら、いつでも受けて立ちますよ。」



無表情の執事が、淡々と鮫田組組長に説明する。



「・・・本気で華木組とやるつもりなのか?」



驚いたような表情の鮫田組組長。



「それが、私と大和の誓いですから。」



一瞬だけ微笑みながら、大和組長を見る執事。



しかし、それは、一瞬で、すぐに無表情になり、鮫田組組長を見下ろす。



「大和・・・誓いを果たしてくださいね。」



もう、執事は、大和組長の方は振り返らなかった。