「ところで、龍一さんには、言って来ているんですよね?」 念のため、私は、組長に確認を取る。 「・・・・当たり前さ。・・・・・・・・・・出発!」 私と目を合わせずに、気まずそうに車を走らせ始める組長。 「・・・・あの目は、龍一には言ってない目だな。」 隣の真木ヒナタが、私を見る。 「・・・・ですよね。」 私も、確信を持って、真木ヒナタの言葉に同意した。 ともかく、こうして私は、約1ヶ月ぶりのアパートへと向って出発した。